糖尿病合併症の解説

大血管障害(動脈硬化)

大血管障害とは肉眼でそれと分かる太さの血管に起こる合併症で、動脈硬化と呼ばれています。動脈硬化の病態には、コレステロールが血管壁に蓄積してできたプラーク(コレステロールの塊)が関係しています。高血糖や高血圧、喫煙が続くと血管が傷つきやすくなり、そこにプラークが形成されます。最終的に血管の内腔が狭くなり血流が途絶えると、その先にある臓器の細胞が壊死してしまいます。


動脈硬化を予防するためには、血糖コントロールの他、脂質異常症(特に高LDLコレステロール血症)、高血圧症の治療や禁煙が重要となります。
●脳血管障害
 ▶ 脳梗塞
  ☆ 脳動脈の内腔が狭くなり血液供給が減ることで脳の組織が壊死します

●冠動脈疾患
 ▶ 狭心症
  ☆ 冠動脈の内腔が狭くなり、血流が悪くなる状態です
 ▶心筋梗塞
  ☆冠動脈の内腔が狭くなり、血流が途絶えて心筋細胞が壊死します

●末梢動脈疾患
 ▶ 閉塞性動脈硬化症
  ☆ 下肢の動脈の内腔が狭くなり、血流が悪くなることで、痺れや痛み、足壊疽を引き起こします

病気解説にもどる